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いつでもどこでも聴けるラジオの魅力について:千葉 良太

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時間に合わせる時代ではなく自分に合わせる時代


突然ですが、皆さんは普段からラジオを聴きますか?筆者は仕事中や就寝前などによくラジオを聴いています。今でも夜中の聴きたい番組があるときは頑張って起きて聴いていますが、年々体力的にきつくなってきています。そんな時にふと、最近のラジオはアプリやウェブやストリーミング放送に力を入れていることを感じることがありました。
というわけで、いつでもどこで聴けるラジオの魅力について考えていることを書きたいと思います。

昨今のラジオ放送事情

少し前の情報になりますが、総務省が発表した『ラジオ放送事業者の経営概況とラジオにおける新しい動き』という資料の中で以下のようなまとめがあります。

(参照:総務省 放送を巡る諸課題に関する検討会(第4回),資料4-2「ラジオ放送事業者の経営概況とラジオにおける新しい動き」(事務局資料),http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/housou_kadai/02ryutsu07_03000112.html)

この状況報告をみると、日本におけるラジオ放送運営は年々厳しくなってきており、衰退の一途を辿っていっていると言わざるを得ません。

また以下の海外とのラジオ聴取時間を比較した報告をみても、いかに今の日本にとってラジオが身近なものでなくなってきているかが分かります。

(参照:総務省 放送を巡る諸課題に関する検討会(第4回),資料4-2「ラジオ放送事業者の経営概況とラジオにおける新しい動き」(事務局資料),http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/housou_kadai/02ryutsu07_03000112.html)

このような状況においては、ラジオの魅力云々以前の問題になってしまいそうですが、はたしてラジオに魅力はないのでしょうか?

ラジオには本当に魅力がないのか

ラジオ放送が他の放送と唯一違う点、それは聴くだけで見る必要がないということです。インターネットが急速に普及し、視聴者のニーズに合わせて放送の在り方が常日頃から見直されていっている現代においては、確かに視覚化できないコンテンツとしては弱いかもしれません。しかしながら、視覚化できないということは、裏を返せば見る時間が必要ないということであり、聴くだけという手軽さは他の放送にはない強力なコンテンツになり得るのです。

いつでもどこでも聴ける環境へ

数年前までのラジオ放送は、所謂テレビ放送と同様に番組に自分の時間を合わせなければなりませんでした。放送はあくまで視聴者・聴取者が番組に合わせるものという概念であり、放送が視聴者・聴取者に合わせる時代になるとはだれも想像していなかったからです。
ところがインターネット放送や動画配信サービスが急速に普及してきたことで、放送業界自体が視聴者・聴取者の時間軸に合わせていかなければならない時代に投入しました。

現在のラジオ放送は、今までと同様に番組があり番組表に沿って放送されているという点では変わりありません。しかし、聴取者が聴ける環境は劇的に変化しています。
特にラジオを聴けるアプリの登場は大きく、スマホにアプリをダウンロードすれば、日本のほぼ全てのFM・AM局の放送を聴くことができ、かつ好きな番組を自分の聴きたいタイミングで聴くことができるまで環境は整備されています。

(画像出典元:【上】http://radiko.jp/,【下】https://radiocloud.jp/,https://www.apple.com/jp/ios/app-store/)

(画像出典元:【上】https://www.nhk.or.jp/radio/,【下】https://mytuner-radio.com/homepage/,https://www.apple.com/jp/ios/app-store/)

ラジオの本質

ラジオ放送はテレビ放送やインターネット放送と同様にオリジナル番組があります。当然CMも流れます。そして今、いつでもどこでも聴ける環境も整備されています。唯一の違いは先ほども述べたように、聴くだけで見る必要がないということです。聴くだけということは、「○○しながら聴く」という状況を生み出し、自分の行動に付随させることができるのです。
この【ながら】というのがとても大事なキーワードであり、【ながら】の中で最新ニュースや天気情報や交通情報を得たりオリジナル番組コンテンツを楽しむことができるのです。
働き方が多様化し自分の時間の使い方が千差万別の現代社会においては、ラジオだけの【ながら】コンテンツの存在は、他の放送と差別化する強力なコンテンツになり得るのです。
また自然災害が多い日本においては電波を通して必要情報のみを聴くことができるラジオ放送はいざというときとても重宝されることは周知の事実だと思います。

長々と書かせていただきましたが、皆さんも少しはラジオに興味を持っていただけましたでしょうか?日々の生活をし【ながら】、自分を豊かにしてくれる情報をラジオから得てみるのも面白いかもしれません。

オムニチャネル推進チーム
アソシエイト・コンサルタント

千葉 良太

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