インサイト 2018-12-25

UNIQLO vs ZARA…埼玉県民VS千葉県民…首都圏女子コーディは今どれだけ違う?デジタルマーケを補う“生マーケデータ”公開:樋口 進

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2018秋冬は暖冬傾向が続き、ここ数年厳しさを増すファッション流通業界に追い打ちをかけるような逆風だ。
しかも、今秋冬はカナダグースなどの本格ダウンジャケットの好調を意識して、各社とも単価ダウン傾向に歯止めをかけようと高単価のダウンジャケットを仕掛けたアパレルが多い。気温が下がらない状況下で急速な値崩れが起こる可能性もある。

一方で、化学・合成繊維のイノベーションともいえるようなテックウール素材=ウールライク素材が、従来型のウールコートやウールジャケットの価格破壊を引き起こしている。結果、今秋冬の日本列島は3,000円のコートから300,000円のコートまで、ぱっと見た目はベーシックでデザイン差の小さい100倍の価格差の商品バリエーションが生まれてしまった。しかも、オンラインファッションモールでは、この100倍価格差の商品がどちらも買えるのだ。
他の消費財には有り得ないこんな状況下で、生活者はホントのところ、何を基準・足場にして服を買っているのだろうか?

服の購入やコーデ選択のバックボーンはライフスタイル

今回の調査はEコマース視点でも実店舗視点でもない、生活者が本当に何を買って、どんな着こなしをしているのか?の実態を掴むために行った。
小売業界ではデジタルマーケティングとEコマースの勃興・浸透により、顧客をIDで捉える習慣が強まっている。顧客ID単位で自社ECサイトの直近の行動のみを捉えていると…、その背景にあるその人のライフスタイルや嗜好性まで意識が及ばなくなるケースが多い。
地域性というのは無くなったのか?職業による差は?ヤンキーとグローバルビジネスマンの差は?……ファッション企業経営者はそれらをもう一度問い直す必要があるのだ。
顧客がファッションを消費するベースとなるのは地域に根付いているライフスタイル、あるいは職場の場所やその業種、ドレスコード等の影響だからである。

ポジショニングマップで志向性の幅を掴む

具体的に一都三県の女子の服はどう変わったのか?ビジュアルで直感的に認識してもらいたい。また男性諸氏は自分の奥さんや恋人のファッションをイメージしながら見てもらうと、興味深い発見があるかもしれない。
まずは、以下のポジショニングMAPを見てもらいたい。

これが一都三県を22の区画に分けた各エリアの代表的な女性のファッションコーデだ。
縦軸にトレンド感度、横軸にテイストを取っている。これを見るとまず気づくのは、東京、神奈川、千葉、埼玉の4つの大エリアが固まりになっているわけではないということだ。都道府県レベルの広さでは着こなし傾向は幅があって特定できない。それよりさらに詳細な交通事情、コミュニティ、経済事情や住民タイプのエリア認識が大事となる。これは実店舗の販売や分析を経験している営業担当の方は認識できているだろう。

次いで、以下、各エリア区画のサンプル特性の違いを見てもらおう。年齢はどの区画も似たり寄ったりだが、今年購入した秋冬アウターの価格に大きくギャップがあり、そしてそれはその商圏エリアに立地する店舗、職業や職場の違い、購入チャネル(売場)の違い、総じていえばファッション消費特性の違いが影響してくると思われる。

エリアマーケティング発想は顧客セグメンテーションの第一歩

デジタルマーケ部門の諸氏も、以下…エリアの代表として東京23区在住女性のスタイルをウォッチすると多くの示唆を得ることができる。なぜかと言うと、地域というのは類似したライフスタイルを保有する生活者が集まっている単位だからだ。
23区内で言えば、城北は池袋や上野を中核駅とする下町色の強いエリア。城西は世田谷や目黒を中心とする比較的リッチなお嬢様が多いエリア。城南は神奈川県の川崎や多摩地区との接点であり、若年層がトレンドを引っ張っていてモテ系ファションが多い。…といった具合である。

というところまでで、紙数が尽きてしまった……詳しくは、無償でダウンロードできる詳細レポートを以下から入手して欲しい。

調査レポートのダウンロードはこちらから

 

主席コンサルタント

樋口 進

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